ドイツ、暮らしてみたらこんなトコ

ドイツ暮らし17年目。今更ながらのあれこれ

半日でぱっくり穴が開いたMANGOの服と暖房をつけられない日曜日

H&M, ZARAと並ぶ世界的ファストファッションのMANGO。ZARAと同じくスペイン系で、同国出身のペネロペ・クルスがイメージモデルを務めたこともある。ZARAよりも若干デザインがおとなしめのブランドだが、別に悪くもないイメージ。

夏のセールが始った6月、ドイツのある街でMANGOの鮮やかな緑のカットソーを半額で買った。それから3ヶ月が経って季節も移り、クローゼットの奥からそのカットソーを見つけ、昨日始めて袖を通した。

目も覚めるような派手な緑だが、落ちついたグレーのパンツと合わせると、そう派手とも思えず、意外に気に入った。

そして昼食時、夫が私の左腕を指差し「それ、どうしたの?」と聞いた。

何のこと?と思いながら、自分の左の腕を見てみると、な、なんと、

左脇からパックリ!大きな穴が開いていて、そこから素肌が丸見えではないか!!(*゜д゜*)

9cmも縫い目がガーとほどけてぱっくりいっちゃってる。

このトップス今日初めて下ろしたばかりなのに、悲しい。普通あり得ないでしょう!

来週似たような色の糸を探して、自分でなんとか直さなければ。(母が近くにいたら、直して貰えるのに・・・)

そういえば、昔、南ヨーロッパでやっぱりMANGOの薄手カーディガンを買ったら、〇日目でやっぱり脇に穴が開いたことを思い出した。

MANGOてそういうブランドなの?

 

今朝起きたら雨が激しく降っていて、そのせいで今日は寒い日曜日だ。外温11度。

暖房付けたーい!!

目が飛び出るほどの請求書が脳裏に浮かぶ。

今から暖房付けたら、この秋冬一体どうする?

ヒートテック下着、スウェットの下にレギンズ、5本指の靴下をクローゼット奥から出して着こんだ。それから、体操もしてみた。お尻、腰回り、ふくらはぎ、肩甲骨をストレッチすると身体が温まる。寒さ忍耐ゲーム、いつまで持つだろうか?

 

 

 

 

 

ドイツからしかアクセスできないオーストリアの絶景地

”2国間の国境付近の山に囲まれたある村へ行くのに、他国を通らないとそこには到達できない、なんてことが本当にあるんだろうか?”

 

夏休み最後の一週間でオーストリアのKleinwalsertal(クラインヴァルザータール、タールは谷という意味)へ出かけた。そこは、夫のオーストリア人同僚からオススメされた場所だ。

出かける前、夫は奇妙なことを言い出した。

”(目的地である)Klienwalsertalは(ドイツの)Oberstdorfからしかアクセスできないらしんだ”

目的地はドイツのウインタースポーツで有名なOberstdorfから車で20kmの場所にあって、ドイツ側からしかアクセスができないと言うのだ。

”うっそだー。オーストリアなのに、なんでドイツ側からしか行けないの!?そんなことある訳ないじゃない。ロシアとウクライナのように、ドイツとオーストリアの二国間でもし戦争が起きたら、その 地域は孤立しちゃうじゃない。”というのが私の意見。

実際行ってみて真相を確かめた。

 

ドイツOberstdorfから細い道が一本、オーストリアKleinwalsertalまで伸びていて、二つの地域を市バスが頻繁に往復している。地図を見るとよく分かるのだが、谷間沿いに走るバス通りは、幾つかの村を通過し、最後の村で行き止まりになる。最後の村からオーストリア側へ抜ける山道は延びていないし、トンネルもない。本当に行き止まりの地域だった!周囲は2000-2500m級の山に囲まれている細い谷なので、トンネル作るのが容易ではないことは明らか。

 

ハイキングをした時に立ち寄った休憩所のウェイトレスさんに真相を聞いてみた。

"本当です。”

”2000年にコロナが始まった頃、国境が封鎖されましたよね。その時はどうしたんですか?”

”国境が封鎖された6週間、物資輸送車だけは通行が許されていました。その後も、住民だけは往来が認められていました。

この地域は、郵便物の配達、清掃車、除雪車などオーストリア側の行政サービスは、一旦ドイツへ回らないとこの谷には辿り着けない。食料や石油などのライフラインも同様(ガソリンスタンドは1カ所しかなかった)。

戦争が起こらなくとも、二国間の仲が悪くなり、ドイツが一方的に『オーストリアの物資輸送車はドイツを通過禁止』とでもしたら、たちまち地域は孤立する。

それって国家的にどうなんでしょう?

 

それはそうと、Kleinwalsertalはパノラマの景色が絶景で、ハイキングコースやバスがとてもよく整備されていて素晴らしい。つい数週間前まで日本特有のべたべたした暑さに悶えていた私と娘にとっては天国みたいな所だった。冬のスキーシーズンも素晴らしいに違いない。リピート決定の場所であった。

朝焼け、山の向こうはドイツ

放牧された牛や羊が首につけてる鐘がカラカラと聞こえてくる

OberstdorfのNebelhornbahn(ゴンドラ)山頂からは400ものアルプスの山頂が臨める


成績票持参で家電が割引に

昨日は夏休み前の最終登校日で、子供たちは成績票を貰ってくる。それに合わせて、大手家電店のMedia Marktでは、昨日今日の二日間に限り、各教科において成績1では2€ 、2では1€で換算した合計額を割引をすると発表した。つまり、1が多ければ、それだけ割引額が大きくなる。成績票を持参の上、来店するようにとのこと。

ドイツの学校の成績は、どの学校でも1~6で評価され、1が優秀👍~6が不十分👎となっている。
ちょうど娘は日本へ行く前にヘッドホンを買いたいと言っていたので、グッドタイミング!いくら割引になるだろうねと当日朝話していた。
その日の昼、成績票を持ち帰り、換算してみたらそこそこの割引額になった。早速午後、店へ足を運んだ。

店は成績票が収められたファイルを小脇に抱えた子供達とその親で賑わっていた。入り口の特設カウンターで、成績票を見せてメモに割引額を書いて貰い、このメモと商品を持ってレジへ行く。

娘が選んだ商品は 9.99Euroだった。そして、割引額はそれ以上だった。この場合どうなるんだろうね、まさかタダになる??などと言い合い、娘一人で長蛇のレジに並ばせた。
数分後レジから出てきた娘は、お金払わなかったよー!と満面の笑顔。ラッキー!

私は娘を待つ間、成績票から割引額を換算していた定員のお兄さんに、一番多かった割引額はいくらだったか聞いてみたら、”45Euro"だったそうだ。
単純に計算すると、成績1が22の教科である。娘はまだそんなに教科が多くないので、かなり年上のお兄ちゃんorお姉ちゃんに違いない。随分と高い買い物ができる。
面白い企画だったが、店はかなりの赤字じゃないのかな?

朝6時半からやってくるペンキ職人

我が家は現在、家の外壁に新しいペンキを塗るため職人が時折出入りしている。

今週のある朝、ベットの中で天気やニュースをチェックしていたら、なんか変な音が外から聞こえて来た。ふいに窓を見ると、ペンキ職人が歩いているではないか!

(足場を組んでいて、2階に住む我が家と同じ高さまで、外から上がって来られる。)

時計を見ると、朝6時半!

 

頭ボサボサ姿で、窓越しにおはようございます、とご挨拶。

朝から精が出ますねー(でも、朝早すぎない?ちょっとは住人のこと考えてよぉ)

住人のことなど構わず、朝7時頃から職人や修理の人が来るのはドイツではあるあるだが、6時半は過去の記録更新。

その日の予想最高気温は31度。暑くなる前に始めようてことか。

その後、ペンキ屋さんは午前11時には退散してました。早っ!

自宅へ帰るのか他所のお宅へ行くのかは不明。

 

翌日と翌々日は、ペンキ屋さんは6時25分にやってきて、更に記録更新。この日の最高気温はなんと38度!やっぱり暑くなるから早朝から始めるんですね。同じく昼には退散してました。

 

 

 

子供達の最終登園日の前に休暇に出かけるドイツ人保育士

 

hexe-bibi.hatenablog.com

前回、仮病を使って公式の学校の夏休みより前に、家族旅行に出かける人達がいることを書いた。これに関連して思い出したのだが、娘が幼稚園を卒園する時、担任の保育士が、子供達の最終登園日を待たずに、夏休みに入ってしまった人がいた。

娘と私はその担任の先生に感謝のカードを書くつもりでいたが、先生から

私、(最後の登園日である)〇日はUrlaub(休暇)でもういないのよ”と、笑いながら言われたことが今でも忘れられない。

私は思った。

”あなた担任なのに、子供達の最後の日に来ないなんて・・・ヒドイ!”

この先生は若い人ではなく、私より年上のベテラン先生だ。

 

実は、『卒園式/お別れ会』に当たる催しは、その前の週末にお泊まり付で済ませていたので、最終日は特にイベントは何もなく、バイバーイ!とあっさり終わる。

それにしても、担任が最終日にいないとは、あり得ないんですけど・・・。結局は自分のUrlaub(休暇)が大事てこと。

 

 

学校の夏休みが始まる前に仮病使って遊びに出かける奴ら

私が暮らす州でも来週から6週間もの学校の夏休みが始まる。北ドイツの幾つかの州では既に夏休みに入っていて、州によって夏休みの時期がズレている。

この週末、お泊まりに来ていた娘のお友達も含めて食事していたとき、お友達がこんなことを言った。

”〇〇ちゃんの家では、学校には病気とウソついて、毎年夏休みが始まる前の木曜日からもう出かけるんだよ。

夏休みは月曜日から始まるので、前週の木・金の二日間、仮病を使い、家族で休暇に出かけるというのだ。

 

そういうことをする非常識な親がいることは、以前から娘を通じて耳にしていた。

例えば、スキーに行くため、仮病を使って公式の休みより数日早く休みに入るとか、週末ベルリンに遊びに行って、やっぱりあと一日いたいから月曜日にベルリンから学校に電話してきた、とか。

義務教育過程では学校を欠席する場合、後日でもいいので、保護者が担任宛に欠席理由を手紙に書く。更に、当日休みの場合は、朝学校の事務局に電話を入れる。仮病を使う家族も、当然ながら”病気のため欠席”と手紙を書くはず。貰った先生だって、アホじゃないから、”こりゃ怪しい。さては、Urlaub(休暇)に出たな”とバレバレのはず。

6週間も休みがあるのに、1-2日早く遊びに出かけたいなんて理由が通る訳ない、て普通思いますよね。

もっとも、最後の数日は本気の授業はしないので、休んだって勉強に遅れることはないし、宿題も出ないので、困ることはない。だからといって、仮病を使ってまでフライングで休暇に出てOKなのかとモラルの問題だ。こういう親の元で育った子供が親になった時にも、同じ事をするだろう。

ドイツの場合、このような非常識なことをする親が、必ずしも外国人や低所得層ではないということに驚く。意外にも社会的に恵まれた職業に就いている人がそういうことをする。例えば母親自身が医者とか。

問題は親だけではなく、仮病使っても問題なしと思わせる学校側にもある。毅然とNo!と言わないことが不思議だ。

だったら、私だって娘を連れて学校が一斉に休みになる前に日本ヘ出発したいさー(本音が出た)!それでなくとも、現在空港は大混乱なんだから。

 

非常識なことをすると周囲から冷たい目で見られ、そういうことをする人とレッテルを貼られる日本に対して、ドイツではそこまでおとがめを受けないのだと思う。だから、個人の意思決定が尊重される。例え、それが多少非常識だったとしても。

 

素敵!G7会場となったElmau城

 

 

現在G7会議は、ドイツバイエルン州ベリヒテスガーデンにあるElmau城で行われていて、ウクライナとロシアを巡る問題や食料危機などが話し合われている。今日はゼレンスキー大統領がビデオで参加した。岸田首相もここではマスクなし。マスク外して新鮮な空気を一杯吸って帰って下さい。

私は今回のG7のニュースを目にする度に、議長国として本当にいい場所を選んだと思う。天気にも恵まれ、ベリヒテスガーデンの岩山と緑の芝生や樹木が絵画のように美しく、世界にアピールするには絶好のチャンスだ。

会議場となっているElmau城は、城といっても、ギラギラした絢爛な城ではなく、場所柄モダンの中にも随所に木が使われて、王様や貴族の山荘といった雰囲気が、実に風景に品よく馴染んでいる。議長のショルツ首相も鼻が高いだろう。

記者会見は大空の下で。ショルツ首相の会見テーブルも木で出来ててよかった。それに、記者の椅子がクッション椅子なのも、自然の中でゆるい感じがしていい。

 

Elmau城はホテルになっていて、Wellness & SPAも提供している。今回G7会議に使われた部屋がYOGAにも使われている!ここでYOGAやったら気分いいだろうな。

グルメももちろんで、ホテル内レストランFidelio(ベートーヴェンのオペラと同じ名前!)ではアジア人シェフによるアジアンCuisineを楽しむことができる。刺身や寿司があるらしいが、私だったら、海から超遠いこの山岳地帯で刺身や寿司は食べる気がしないけど。

私もいつかここに泊まってみたいと恐れながら思い、Elmau城のホームページで料金を探したが、見当たらなかった。Booking.comでも検索してみたけど、表示なし。危ない!もっとも、ここの宿泊客は、いちいち値段を確認して泊まらないのかもしれない。

 

そういえば、去年の夏休みOstsee(バルト海)で、Heiligendammという海岸リゾート地へ立ち寄った。ここもメルケル首相当時、G7会場に使われた場所だ。海沿いに一軒だけ豪華なホテルがあり、誰でも直ぐにわかる。しかし、回りは海以外特に何もなく、閉鎖されて廃墟となったホテルまであり、斜陽のさびれた場所であった。

ベリヒテスガーデンはドイツ国内でもおすすめの休暇先だ。日本でいう信州の安曇野とか上高地みたいな所といえば想像つくでしょうか。絵画ように美しい場所なので、機会あったらぜひ一度行かれてみて下さい。オーストリアのザルツブルクからも近いです。