ドイツ、暮らしてみたらこんなトコ

ドイツ暮らし17年目。今更ながらのあれこれ

スーパーに日曜日の営業を許可したけれど

このところ日々コロナ感染の影響で社会情勢が目まぐるしく変わっている。不幸なことに、悪い方へ変わっている。

昨日はドイツ連邦政府が示したガイドラインに従い、ヘッセン州でも水曜日から、①日常必需品以外を販売する店を閉鎖、②日常必需品を売る店(主にスーパー)の日曜日の営業を認める、③レストランは18時までの営業、etc.の措置がとられることになった。

メルケル首相は、休暇で外国に出ている人は速やかにドイツへ戻って下さい!と呼びかけていた。

(こんな状況下で休暇に出る人なんているんか?と思っていたら、日曜日にレストラン兼ビアガーデンに出かけたら<我が家はビアガーデンの方へ>、レストランは70才以上の高齢者の団体グループで満席で、近隣には彼らのと思われる観光バスが2台止めてあった。高齢者ほど危機感は薄いのだろうか?)

こりゃ大変だと思い、翌朝早く起きてバナナだけを口へ放り込み、車を走らせ7時半前には大きめのスーパーに到着した。7時開店の店はまだ人もまばらで静かであった。ベットからそのまま来たような頭ボサボサの女性もいた。相変わらずパスタや米類の棚はほぼ空であったが、果物、野菜、肉などはいつもと同じように陳列されていたので胸をなで下ろし、安心して買い物ができた。

精肉のカウンターで接客して貰っているときに、”日曜日は営業するんですか?”と聞いてみた。そしてら、こんな返事が返ってきて、面を喰らった。

日曜日開けると、自分達の休みが少なくなる。土曜日は一日やっているんだから、十分でしょ

他の従業員も加わり、こう言った。

あれは(今回の措置)日曜日に営業してもよい許可であって、やらなきゃいけない訳じゃない

国家(世界)が危機的状況に置かれている中、この人達はこんな時でも自分の権利を主張するのか!気持ちは解るが、せめて”当店では検討中です”とでも言っておけばよかったと思う。

日本や中国では、需要に応えるため休日返上でマスクを製造しているという記事を読んでいたので、ドイツ人てなんだかな・・・と首をかしげる。スーパーが日常必需品を十分に供給してくれれば、消費者は安心して必要以上の買い込みはしなくても済むんだけど。

翌日、地元紙で上記スーパーが、日曜日はこれまでどおり営業しないことを知った。

とにかく、情勢が好転することを心から望むばかり。青空だけがせめてもの救いだ。