ドイツ、暮らしてみたらこんなトコ

ドイツ暮らし17年目。今更ながらのあれこれ

豪華客船でコロナ隔離

教師である夫の同僚の話。

秋休み直前の一週間、夫の同僚のクラスはクラス旅行で(日本の修学旅行みたないものだが、ドイツではクラスごとに行き先が違う)プラハへ行った。滞在中、生徒の女子3人はコロナ陽性になってしまったが、それを明らかにしなかった。なぜなら、陽性と分かった時点で、もちろん観光どころではなくなるし、恐らく、直ぐに保護者に自家用車で迎えに来てもらわなければならない。この女子三人が陽性にもかかわらず、本当に何事もなかったように平気で観光していたのかどうかは又聞きした話しなので定かではないが、とにかく周囲には明らかにしなかったそうだ。

付き添い教師は、プラハの後、プライベートで秋休み初日に出港する客船の旅に申し込んでいたので、クラス旅行は不安だったが、コロナにならないように用心深く過ごした。

そして、無事プラハから地元へ戻り、そこで始めて女子からコロナ陽性だったことを明かされた。この後の客船のホリデーをどうしようかと悩んだに違いない。しかし、乗船日にはコロナテストで陰性だったため、強行することにし、乗船した。

事件は2日目に起こった。

教師はコロナ陽性になった。即行、隔離部屋へ移され、通常は陸へ着くとオプショナルツアーに参加して観光するのだが、彼の場合、残りの旅行日は、狭~い船上の隔離部屋で過ごした、という哀れな話。

 

私はこの話を聞いて、クラス旅行の直後に客船の旅というリスクとる教師も教師だが、陽性を黙っていた女子は最悪。彼らはハイティーン以上の年齢だ。周囲への影響がどのくらいか判るだろうに。

コロナの時代、旅先(特に外国)でコロナになってしまった時の対応が難しい。自宅に戻ってから陽性と判った場合はまだよいが、旅先で陽性と判明したときはその国の規則に則って対応するのだろうが、そのままその宿泊先にいてよいのか、隔離ホテルへ移動させられるのか、それとも家族が迎えに来なければならないのか(車で行けない距離だったらどうする?)、色々な課題がある。日本政府が長い間、個人外国人観光客を閉め出した理由もこの視点からみれば少しは理解できる。

今回犠牲になった付き添い教師は、狭い客室で怒りに燃えていただろうし、女子3人に旅行代金返せ!と訴えることだってできるのではないかと思ったが、教師の感染が生徒から移った事実を証明することは不可能である。泣き寝入りするほかない。哀れだ。