ドイツ、暮らしてみたらこんなトコ

ドイツ暮らし17年目。今更ながらのあれこれ

ウクライナ避難民がドイツへ到着

これまで生きてきた中で、戦争がこれまでに身近に感じたことはない。

隣の隣の国で連日大惨事が繰り広げられているように、まさか自分もウクライナ国民のようにどこかへ逃げなければいけなくなったらどうしよう?一体どこへ?と考えた。

北欧州発日本行の飛行機は、ロシア上空を通るため、軒並み飛行を停止またはルートを変更しているので(もしかしたらエアチャイナは通常運転をしている可能性あり?)、日本へ脱出しようとする場合は、例えば中東を経由して帰ることになるのか。或いは、徒歩や電車で欧州内に逃避する場合、近くに住んでいる足の悪い義母は連れて行けない。見捨てるのか?などと、戦況ニュースを見ながら思いを巡らせ背筋が寒くなった。

 

先週からウクライナからの避難国民が、ポーランドを経てドイツへ入国している。一日当たり1万人以上、この一週間で既にほぼ7万人がドイツへ避難した。

中には、わざわざドイツから大きめの自家用車でウクライナと接する国の国境まで行き、ウクライナ語で書かれたプラカードを掲げて、全く面識のない避難民をドイツへ連れてくる信じられないほど親切なドイツ人(民間人)もいる。

ベルリンのホテルや民泊所も避難民を受け入れを申し出たり(恐らく現在は国内全土まで広がっている)、unterkunft-ukraina.deという避難民と宿泊所提供者をマッチングさせるサイトまでできた。

とにかく素早い!

こういう助け合いの時、ドイツ人はとてもスピィーディーに手厚い援助体制を整える。

そして政治家がよく口にする言葉が、再びよく聞かれるようになった。

    "Solidarität" (連帯、団結)

2015年にシリアから戦争難民を大量に受け入れたときも、難民が到着したミュンヘン中央駅では、子供達にお菓子をあげたり、ちょとしたプレゼントをあげて幼い子供の不安を払拭するよう努めているボランティアのドイツ人や、"welcome"ボードを掲げている地元民をTVで見て、私は感動した。

ウクライナの避難民が再び自国へ戻り、戦うため別れた家族と再会を果たし、彼らに安らかな生活が戻ることを祈るばかりだが、中長期的に欧州他国に滞在すると、そこではロシア系住民も沢山いるので、彼らといざこざが起こることが容易に予想される。欧州はどこへ向かうのだろう?平和で明るい未来であって欲しい。

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