コロナ禍の夏休みはホテルではなく、他の宿泊客と接点が少ないアパートメントに宿泊される方がいるだろう。
私はドイツへ来て、休暇先でのアパートメント滞在の快適さを知って以来、主に田舎での長期滞在はアパートメントを好んで利用している。
そこで問題になるのが、洗濯だ。
一週間もいたら、最低一回は洗濯したいでしょう、普通。特に夏の海岸。砂のついたバスタオル。そのままになんかできない。
私が周囲の人に聞き込みをしたところ、夏休みに平均二週間滞在するドイツ人だけど、休暇先は洗濯しなくても平気らしい。毎日洗面所で手洗いしていた私を見たドイツ人の義妹が、休暇先で洗濯するなんて時間が勿体ないとから言われた。じゃあ、下着のパンツ14枚も旅先へ持って行くの?キレイ好きと知られているドイツ人だが、それは真実ではない。
そもそもアパートメントで洗濯機の提供がないことが多い。そのくせコーヒーメーカーは大体どのアパートメントにもある。
洗濯機ないくせに、なんでコーヒーメーカーがあるの??コーヒーなんてインスタント飲めばいいじゃない。でも、洗濯の手洗いは超大変なんです。
忘れられないエピソードがある。
私が昔、南ドイツのアパートメントに滞在したとき、部屋に洗濯機はなかったけれど、下に住んでいるアパート主の女性から、洗濯しておきますよ、と親切な(?)お申し出があった。
私は半信半疑だったが、他人に見られたらイヤな下着類を除いて、カゴ一杯の家族の洗濯物をその女性に預けた。預けるときに、干すのは自分でやりますから、そのまま置いておいて下さい、と申し出た。
昼過ぎに帰宅すると、ドアの前に洗濯が終わった洗濯物がカゴに置かれていた。それをベランダに干したのだが、
あれ、これ誰の?
あれ、なんか足りない・・・
てなことになった。そういうことか。その洗濯してくれた女性は、彼女の家族の洗濯物と我が家の物を一緒に洗ったのだ。
見ず知らずの人の服や下着と自分の物を一緒に洗うのって、気持ち悪くないですか?
今年も難しかったけれど、なんとか洗濯機付のアパートメントを見つけることができた。運がよければ、洗剤や物干しスタンドの提供もあるが、ピンチハンガーはいつも自宅から持参している。私にとって長期滞在に洗濯機はマストなんです。