夏休みに、ポーランドとの国境にほど近いバルト海に面した港町・Stralsund(シュトラールズント)へ出かけた時のこと。
ここは昔ハンザ同盟で栄えた町で、広場には重厚なレンガで出来た教会や素敵なファッサーデの建物が並び、一見の価値ありだ。この町を挟む東西の海岸はドイツ人のバカンス先でも有名で、特に夏は賑わう。この町に以前からずっと行ってみたかった水族館があり、今回よい機会に恵まれた。
子供と行く水族館は、もっぱら日本で行っていて、ドイツでは一度も行ったことがなかった。
シュトラールズントの水族館にずっと行きたかった理由は、この水族館がオープンしたとき、メルケル首相がテープカットに来たニュースを昔、偶然TVのニュースで見たからだ。オープン時に首相が来るくらいだから、さぞかしお金を掛けた立派な水族館なんだろう。
その水族館は「Ozeaneum」
この水族館のハイライトは、パンフレット表紙にもあるクジラやシャチか?見学者が下で寝て、頭上に巨大クジラとシャチが優雅に泳いでいるのか!?娘は2日前から"Ozeanium楽しみだなー♪"と幾度も口にしていた。
友人からアドバイスを受け、オンラインチケットを事前に買っておいたので、長蛇の列とは別の入り口へ。
入り口ホールには、くじらの骨格が頭上から迎えてくれる。
まず、バルト海(Ostsee)と北海&大西洋(Nordsee und Atlantik)の展示を見る。普段食卓やレストランで見掛ける魚だ。
一旦、外へ出てペンギンの水槽へ。
水槽、ちっちゃいなー・・。日本でよく行く水族館は、ペンギンの水槽が横にすごい長かったよなー、なんて比較してしまう。しかも、ここペンギンは数匹しかいない・・・。ペンギンのPate(持続的財政支援者)にアンゲラ メルケル首相のお名前もあった。ペンギンファンなんだ。
この水族館、なんと世界の"Museum of the Year"に選ばれたそうだ。へー、すごい。北欧のロイヤルファミリーが訪れた写真なども飾ってあった。ここ有名らしい。
最後の吹き抜けのホールへ行くと、アレ・・・・!!
鯨、シャチ、イルカなど大型海洋動物の、、、、、、、、模型が上から吊り下げてある。
(゚д゚)
あれっ!等身大の模型・・・ですか?
薄暗い吹き抜けのホールの下へ降りて行くと、寝るタイプのイスがあり、等身大の鯨やシャチを見上げるようになっていた。数分の解説テープが流れて、ハイ、終わり。
うちの娘は日本でイルカやシャチのショーを見ているので、模型と知った娘の落胆は相当なものだった。
考えてみれば、くじらやシャチを水族館で展示する場合、巨大プールが必要になるから、現実的に難しいのだろう。それに、そういう動物を自然から捕まえててくる事に対して、動物愛護の観点から議論がありそうだ。その証拠に、最後の展示室を出たら、グリーンピースの人がブースを構え、出てきた人を捕まえ宣伝していた。
日本や他国の大型水族館に行った事のない子供だったら、ここはもっと楽しめたのかも知れない・・・。
シュトラールズントの素敵な広場