ドイツ、暮らしてみたらこんなトコ

ドイツ暮らし17年目。今更ながらのあれこれ

旅先でアパートメントステイはいかが

コロナ後、旅先でどこに泊まる?

1週間以上の長期的な宿泊だったら、アパートメント(Ferienwohnung)ステイが絶対お勧めだ。

ホテルのフロアや朝食ビュッフェで他人とすれ違うこともないので、コロナ感染のリスクは低い。それに、特におススメなのは、子供がいる家族。キッチンには最低限のものが揃っていて冷凍ピザとか焼けるし、寝室と居間が別の場合も多く、小さな子供が寝た後でも大人はカウチでTVを見ることができる。

私はドイツ国内のみならず、イタリア、イギリス、スイスでもアパートメントに宿泊した。狭い部屋の大部分の面積をベットが占めるホテルより、さすがに自宅のようにとまでは言えないが、他人のお宅にウチの家族だけで泊まらせてもらっているような感覚のアパートメントステイが気楽で割と好きで、長期的に滞在するときはアパートメントに泊まっている。

そこで私が遭遇したアパートメントステイで印象に残ったことを書いてみる。

・トイレットペーパー持参で

バルト海の沿いの町に10日間の滞在で、トイレットペーパーが1個半(半分使いかけ)しか提供されていなかった。ドイツのトイレットペーパーは巻きが少なく、我が家の場合、4日で1個を使い切る。

ある晩遅く、気づいたときにはトイレットペーパーがあと1回分しかなく、超焦った。

翌朝8時を待って、新しいトイレットペーパーを貰うため、夫にアパートメントのオーナーに電話をして貰ったところ、運悪くオーナーはシャワー中。YESマンの夫は「では、トイレットペーパーは自分達で調達します・・・」と言って電話を切ってしまった。

私は、宿泊客にトイレットペーパーを買わせる国がどこにある!!!と怒り叫んだ。

その時の私はまだ知らなかった。ドイツでは足りないトイレットペーパーは宿泊客が買うのもアリということを。

その証拠として、人気バカンス先でのスーパーでは、4個くらいしか入っていない小パックのトイレットペーパーを見掛ける。

現在では、旅先でトイレットペーパーを買うのがアホみたいでイヤなので、自宅から2,3個トイレットペーパーを持って行くようになった(それもアホに思えるけど)。

それでも、現在でも心から思っている。

ドイツ人よ、宿泊客にトイレットペーパーを買わせて恥ずかしくないのか?

合理的なドイツ人は、Nein全然(恥ずかしくない)!て絶対言うだろう。

あと1ユーロくらい多めに払うから、トイレットペーパーくらい十分提供して下さい!!

・洗濯問題

初めに言う。私は洗濯が好きだ。正確には、汚い服を溜めるのが嫌いだ。汚れた服を畳むことはしない。だからこまめに洗濯したい。

アパートメントステイでは洗濯機があるところを探すが、いつも見つかるとは限らない。ドイツ国内では、むしろ、ある所の方が少ない。近隣にコインランドリーもない。

しかし、夏の一、二週間も滞在中、海水や砂でべたべたになったバスタオルや、汗臭い衣類を洗濯しないなんて、私には絶対あり得ない。そういう所では、仕方ないから洗面所に水貯めて、こまめに洗濯する。

ある日そうやって手洗いしていたら、ドイツ人義妹に、どうしてそんなことをしているの?全然理解できない!家帰ったら洗濯機あるのに・・・、という目で見られた。

私もべとべとした衣類やタオルを使いまわしたり、洗濯物を山のように貯めておくあなた方が理解できません!

義妹は、ドイツ人は旅行先で洗濯なんてする暇があったら、のんびりしたり遊びたいのよ、と私に教えてくれた。ふむ、なるほど。義母も二週間キャンピングしても洗濯はしない、と言っていた。

私が辿り着いた結論は、要するに『汚い』の基準が違うのだろう。

だから、ドイツ人は一度くらい着た服はそんなに汚くないから、もう一回着る。下着も同様。だから、一、二週間洗濯しなくても平気なのだ。

* * *

こんなこともあった。

南バイエルンのアパートメントでこんなことがあった。一階にオーナー宅、二階をアパートメントとして貸し出していた。ある日、洗濯をしておいてあげましょうか、とオーナーから申し出があった。躊躇したが、干すのは自分でやりますから、そのままカゴに入れておいて下さいとだけお願いして、お言葉に甘えて洗濯をお願いした。

その日の午後、アパートメントのドアの前に、洗濯物が入ったカゴが置かれていた。ベランダに干してゆくと、

アレっ!?これ私たちのじゃない・・・

見たこともない下着が紛れ込んでいた。それから、足りない自分達の衣類もあった。

オーナー家族の衣類と私たちの衣類、まさか一緒に洗ったの!!??

ちょっと気持ち悪い・・・。

水道代節約とはいえ、見ず知らずの他人の洗濯物を一緒に洗うことに対して、何とも思わないのかな。

そういう所、ちょっと理解しがたいんだけど、これも文化の差かな・・・

日本に帰省しない今夏、我が家はオーストリアとドイツの海でまたアパートメントステイをする。もちろん、トイレットペーパーと洗濯洗剤は持参でね。