ドイツ、暮らしてみたらこんなトコ

ドイツ暮らし17年目。今更ながらのあれこれ

成績票持参で家電が割引に

昨日は夏休み前の最終登校日で、子供たちは成績票を貰ってくる。それに合わせて、大手家電店のMedia Marktでは、昨日今日の二日間に限り、各教科において成績1では2€ 、2では1€で換算した合計額を割引をすると発表した。つまり、1が多ければ、それだけ割引額が大きくなる。成績票を持参の上、来店するようにとのこと。

ドイツの学校の成績は、どの学校でも1~6で評価され、1が優秀👍~6が不十分👎となっている。
ちょうど娘は日本へ行く前にヘッドホンを買いたいと言っていたので、グッドタイミング!いくら割引になるだろうねと当日朝話していた。
その日の昼、成績票を持ち帰り、換算してみたらそこそこの割引額になった。早速午後、店へ足を運んだ。

店は成績票が収められたファイルを小脇に抱えた子供達とその親で賑わっていた。入り口の特設カウンターで、成績票を見せてメモに割引額を書いて貰い、このメモと商品を持ってレジへ行く。

娘が選んだ商品は 9.99Euroだった。そして、割引額はそれ以上だった。この場合どうなるんだろうね、まさかタダになる??などと言い合い、娘一人で長蛇のレジに並ばせた。
数分後レジから出てきた娘は、お金払わなかったよー!と満面の笑顔。ラッキー!

私は娘を待つ間、成績票から割引額を換算していた定員のお兄さんに、一番多かった割引額はいくらだったか聞いてみたら、”45Euro"だったそうだ。
単純に計算すると、成績1が22の教科である。娘はまだそんなに教科が多くないので、かなり年上のお兄ちゃんorお姉ちゃんに違いない。随分と高い買い物ができる。
面白い企画だったが、店はかなりの赤字じゃないのかな?

朝6時半からやってくるペンキ職人

我が家は現在、家の外壁に新しいペンキを塗るため職人が時折出入りしている。

今週のある朝、ベットの中で天気やニュースをチェックしていたら、なんか変な音が外から聞こえて来た。ふいに窓を見ると、ペンキ職人が歩いているではないか!

(足場を組んでいて、2階に住む我が家と同じ高さまで、外から上がって来られる。)

時計を見ると、朝6時半!

 

頭ボサボサ姿で、窓越しにおはようございます、とご挨拶。

朝から精が出ますねー(でも、朝早すぎない?ちょっとは住人のこと考えてよぉ)

住人のことなど構わず、朝7時頃から職人や修理の人が来るのはドイツではあるあるだが、6時半は過去の記録更新。

その日の予想最高気温は31度。暑くなる前に始めようてことか。

その後、ペンキ屋さんは午前11時には退散してました。早っ!

自宅へ帰るのか他所のお宅へ行くのかは不明。

 

翌日と翌々日は、ペンキ屋さんは6時25分にやってきて、更に記録更新。この日の最高気温はなんと38度!やっぱり暑くなるから早朝から始めるんですね。同じく昼には退散してました。

 

 

 

子供達の最終登園日の前に休暇に出かけるドイツ人保育士

 

hexe-bibi.hatenablog.com

前回、仮病を使って公式の学校の夏休みより前に、家族旅行に出かける人達がいることを書いた。これに関連して思い出したのだが、娘が幼稚園を卒園する時、担任の保育士が、子供達の最終登園日を待たずに、夏休みに入ってしまった人がいた。

娘と私はその担任の先生に感謝のカードを書くつもりでいたが、先生から

私、(最後の登園日である)〇日はUrlaub(休暇)でもういないのよ”と、笑いながら言われたことが今でも忘れられない。

私は思った。

”あなた担任なのに、子供達の最後の日に来ないなんて・・・ヒドイ!”

この先生は若い人ではなく、私より年上のベテラン先生だ。

 

実は、『卒園式/お別れ会』に当たる催しは、その前の週末にお泊まり付で済ませていたので、最終日は特にイベントは何もなく、バイバーイ!とあっさり終わる。

それにしても、担任が最終日にいないとは、あり得ないんですけど・・・。結局は自分のUrlaub(休暇)が大事てこと。

 

 

学校の夏休みが始まる前に仮病使って遊びに出かける奴ら

私が暮らす州でも来週から6週間もの学校の夏休みが始まる。北ドイツの幾つかの州では既に夏休みに入っていて、州によって夏休みの時期がズレている。

この週末、お泊まりに来ていた娘のお友達も含めて食事していたとき、お友達がこんなことを言った。

”〇〇ちゃんの家では、学校には病気とウソついて、毎年夏休みが始まる前の木曜日からもう出かけるんだよ。

夏休みは月曜日から始まるので、前週の木・金の二日間、仮病を使い、家族で休暇に出かけるというのだ。

 

そういうことをする非常識な親がいることは、以前から娘を通じて耳にしていた。

例えば、スキーに行くため、仮病を使って公式の休みより数日早く休みに入るとか、週末ベルリンに遊びに行って、やっぱりあと一日いたいから月曜日にベルリンから学校に電話してきた、とか。

義務教育過程では学校を欠席する場合、後日でもいいので、保護者が担任宛に欠席理由を手紙に書く。更に、当日休みの場合は、朝学校の事務局に電話を入れる。仮病を使う家族も、当然ながら”病気のため欠席”と手紙を書くはず。貰った先生だって、アホじゃないから、”こりゃ怪しい。さては、Urlaub(休暇)に出たな”とバレバレのはず。

6週間も休みがあるのに、1-2日早く遊びに出かけたいなんて理由が通る訳ない、て普通思いますよね。

もっとも、最後の数日は本気の授業はしないので、休んだって勉強に遅れることはないし、宿題も出ないので、困ることはない。だからといって、仮病を使ってまでフライングで休暇に出てOKなのかとモラルの問題だ。こういう親の元で育った子供が親になった時にも、同じ事をするだろう。

ドイツの場合、このような非常識なことをする親が、必ずしも外国人や低所得層ではないということに驚く。意外にも社会的に恵まれた職業に就いている人がそういうことをする。例えば母親自身が医者とか。

問題は親だけではなく、仮病使っても問題なしと思わせる学校側にもある。毅然とNo!と言わないことが不思議だ。

だったら、私だって娘を連れて学校が一斉に休みになる前に日本ヘ出発したいさー(本音が出た)!それでなくとも、現在空港は大混乱なんだから。

 

非常識なことをすると周囲から冷たい目で見られ、そういうことをする人とレッテルを貼られる日本に対して、ドイツではそこまでおとがめを受けないのだと思う。だから、個人の意思決定が尊重される。例え、それが多少非常識だったとしても。

 

素敵!G7会場となったElmau城

 

 

現在G7会議は、ドイツバイエルン州ベリヒテスガーデンにあるElmau城で行われていて、ウクライナとロシアを巡る問題や食料危機などが話し合われている。今日はゼレンスキー大統領がビデオで参加した。岸田首相もここではマスクなし。マスク外して新鮮な空気を一杯吸って帰って下さい。

私は今回のG7のニュースを目にする度に、議長国として本当にいい場所を選んだと思う。天気にも恵まれ、ベリヒテスガーデンの岩山と緑の芝生や樹木が絵画のように美しく、世界にアピールするには絶好のチャンスだ。

会議場となっているElmau城は、城といっても、ギラギラした絢爛な城ではなく、場所柄モダンの中にも随所に木が使われて、王様や貴族の山荘といった雰囲気が、実に風景に品よく馴染んでいる。議長のショルツ首相も鼻が高いだろう。

記者会見は大空の下で。ショルツ首相の会見テーブルも木で出来ててよかった。それに、記者の椅子がクッション椅子なのも、自然の中でゆるい感じがしていい。

 

Elmau城はホテルになっていて、Wellness & SPAも提供している。今回G7会議に使われた部屋がYOGAにも使われている!ここでYOGAやったら気分いいだろうな。

グルメももちろんで、ホテル内レストランFidelio(ベートーヴェンのオペラと同じ名前!)ではアジア人シェフによるアジアンCuisineを楽しむことができる。刺身や寿司があるらしいが、私だったら、海から超遠いこの山岳地帯で刺身や寿司は食べる気がしないけど。

私もいつかここに泊まってみたいと恐れながら思い、Elmau城のホームページで料金を探したが、見当たらなかった。Booking.comでも検索してみたけど、表示なし。危ない!もっとも、ここの宿泊客は、いちいち値段を確認して泊まらないのかもしれない。

 

そういえば、去年の夏休みOstsee(バルト海)で、Heiligendammという海岸リゾート地へ立ち寄った。ここもメルケル首相当時、G7会場に使われた場所だ。海沿いに一軒だけ豪華なホテルがあり、誰でも直ぐにわかる。しかし、回りは海以外特に何もなく、閉鎖されて廃墟となったホテルまであり、斜陽のさびれた場所であった。

ベリヒテスガーデンはドイツ国内でもおすすめの休暇先だ。日本でいう信州の安曇野とか上高地みたいな所といえば想像つくでしょうか。絵画ように美しい場所なので、機会あったらぜひ一度行かれてみて下さい。オーストリアのザルツブルクからも近いです。

 

遙かなる道

昨日ショッピングモールの駐車場に車を停めたとき、ふと向かいの車が目に入った。それは薄汚れた白い古い車だったのだが、ナンバープレートにウクライナを表す"UA"と、水色と黄色の横縞の国旗が小さく表示されていた。

欧州の車のナンバープレートには、国を表す頭文字と国旗、またはEU加盟国ならEUの青い旗が入っている。例えば、ドイツの車はこのように "D(=Deutschlandドイツ)"とEUの旗が入っている。

駐車場で見掛けた車の持ち主は、あの古い車を運転して、遙かウクライナから荷物を詰めるだけ積んで逃げてきたのだろう。果たして、彼らが再び母国に帰れる日はいつのことだろうか?そして家族や知人と再会できるのだろうか?

パリに行くため早退する件について校長先生へお伺い

 

hexe-bibi.hatenablog.com

 

hexe-bibi.hatenablog.com

週末を挟む連休にパリのホテルはなんとか押さえものの、その日程で電車も飛行機もとれない!と窮地に陥いり、唯一見つかった電車の空席は、一日前倒しで出発することだった。

しかも、地元駅の出発時刻が、娘はまだ授業中の時間帯だった。

 

夫と見つめ合い、どーする・・・?となったが、

夫が、もうそれでいい!何とかなる、大丈夫!と押し切り、(えっ、大丈夫じゃないだろう、授業あるじゃん!)と思いつつ、その接続で切符を発給してもらった。

 

数日後。娘が学校から帰宅すると、担任が連休前日の授業を早退する人は、校長先生宛に手紙を書くようにクラスで周知されたとのこと。

周知されるということは、そういうことする人はきっと我が家だけではないはず。

(ドイツでは通常、病気や通院などで授業を欠席する場合は、様式が用意されている連絡帳のようなものはなく、保護者から担任の先生宛に手紙を書く。なお、様式は自由。)

 

休暇の数日前。夫が校長先生宛に以下の内容で手紙を打った。

”娘は来学年、第二外国語の授業でフランス語を選択しました。そのため、x日からフランスに行きますので、ついては、5時間目と6時間目を早退させて下さい。”

フランス語を勉強→フランスに家族旅行→授業早退というロジック、言い訳がまかり通るのか?もし、スペイン語を選択していたら、何て書くんだ?普通そんな言い訳が通るわけないっしょ。でもここドイツだから、まさかのことが起きるかも・・・。

夫が大丈夫だから!と言うので、首をかしげつつも私のサインを入れて、娘に持たせた。

 

出発当日朝。

学校から一通の手紙が届いた。それは、まさかの校長先生から直々のお返事だった。

”あなた方の娘が○日5時間目と6時間目を早退することを認めます。”

と記載されていた。

これを持って、私たちは晴れ晴れとしてパリへ遊びに行くことになった。(^O^)